終活とは?
最近ではすっかり定着して、日常の会話の中でも「終活」という言葉を普通に使うようになりました。
この「終活」とは、何を指して、いつごろ生まれた言葉なのでしょうか?今回は「終活」について調べてみました。
終活という言葉が広まったのは、2012年のユーキャン新語・流行語大賞のトップ10に選ばれたことが大きかったようです。
それ以前には、2009年に週刊朝日に連載されていた「現代終活事情」で認知され、さらに2010年版『現代用語の基礎知識』に掲載されたこともあり、このあたりから市民権を得られ広く知られるようになったと思われます。
意外と新しい言葉なのですね。
これ以降、社会状況の変化もあり、一般的によくつかわれるようになってきました。
社会状況とは、たとえば高齢化が進んだことは大きな要因と思われます。
一方で少子化も同時進行で進み、また核家族化がますます顕著になってきました。
以前のような二世代、三世代の家族構成の家庭が少なくなったのです。
大家族であれば高齢者の世話も分担して行えたのですが、そのようなことは不可能になってきたわけです。
また大きな自然災害があり、何の脈絡もなく突然、人生の幕を閉じられてしまう、といったことも影響があるでしょう。
つまり、かつては家族の暮らしの中で了解事項が作られていった老後の生活、葬祭や相続問題について、予め意思表示をしておく必要が生まれました。
終活の始まりですね。
終活で何をするの?
終活でくくられる行為を簡単にご紹介すると
- 生前整理・・・まだある程度元気に動けるうちに、身の回りの品や社会的なお付き合いの整理など。特に気を付けたいのがデジタルデータの整理です。スマホやパソコンなどのパスワードがわからなくなって、登録情報が消せないとか困りますよね。ログイン情報を伝える工夫をする必要があります。さらにはクレジットカードの整理もお忘れなく。
- 医療・介護・・・延命治療を望むか否か、認知症になった場合の介護をどうして欲しいのか、など考えられるうちにきちんと検討しましょう。ここの方針を基に老後の資金計画も立てなければなりません。
- 葬儀について・・・葬儀の形について家族葬が良いとか、希望がある場合は、きちんと意思表示をしておかなければわかりません。またお墓をどうするのか、あるいは散骨などを希望するのかといったこともできるうちに希望として伝える、または残しておく必要があります。
- 相続・遺産整理・・・財産の整理、リスト化。また相続人が複数いる場合は、必ず遺書を作成しておかないともめる原因にもなりかねません。
以上の4点が基本ですが、これらについて考えをまとめ意思表示するツールとしてエンディングノート、遺言書などを作ります。
明確な形にして、残った遺族に間違いなく自分の遺志を伝えるための手段です。
いろいろ考えることが多く、素人には難しいと思われるかもしれませんが、いまはネットなど調べる手段も多く参考になる情報は比較的簡単に入手できるし、この手の相談事をビジネスにする会社も存在します。
また資産家の方なら信託銀行などを利用するのも手です。要は自分から行動を起こすことが大事なのです。
